「このままでいいのだろうか」。40代・50代にさしかかると、ふとそんな声が胸をよぎることはありませんか? 頑張っているのに、なぜか満たされない──そんな感覚の正体と、そこから抜け出すヒントを、蒔田めぐみさんの物語から見つけていただけたらと思います。
蒔田めぐみさんは、経営者の秘書として責任ある仕事を任され、収入もしっかりと得ていた方です。傍から見れば、何ひとつ不足のない日々。けれど本人の内側では、人からどう見られるか、どう評価されるか──その物差しの中で、必死に走り続けていました。承認されたい、人より抜きん出たい。頭は、いつもその計算で忙しかったといいます。
そんなめぐみさんに、38歳のとき、思いがけない出来事が起こります。くも膜下出血で倒れたのです。この経験をきっかけに、めぐみさんは「私は本当は誰なのか」を問い直していきます。今は、マインドフルネス瞑想の実践を重ねながら、2026年10月に開かれるDr.ジョン・ディマティーニ来日イベントのホストを務めています。
何が変わったのか。どこを変えたのか。
今回は、めぐみさんの人生の秩序、LIFE MANDALA(ライフマンダラ)を見ていきます。
本編はYouTubeでライブ映像のアーカイブを視聴いただけます。
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人からの承認という、見えない忙しさ
課題:頭がいつも「どう見られるか」で埋まっていた
30代までのめぐみさんを動かしていたのは、「人からどう見られるか」でした。よく思われたい、認められたい、人より抜きん出たい。心では気が進まないことも、承認を得るためなら引き受けてしまう。ご自身のことを「ブラックエンジンで動いていた」と振り返ります。
めぐみさんの気づき:心と体が、ちぐはぐだった
腹の底にある本音と、実際にやっていることがずれているとき、体はサインを送ってきます。聞いていて疲れる自分の言葉。重たい体。「やだ」と思っているのに動いてしまう自分が日常になってしまって、心と体はついていかない状態でした。
本質:違和感は、消すものではなく、気づくもの
その重さは、責めるべき欠点ではありませんでした。ただ、まだ「本当の自分」につながっていなかった、というだけ。違和感は、そのことを教えてくれる合図だったのです。もし今、同じような体の重さを感じているなら、それもきっと、責めるべき欠点ではなく、気づきへの入口です。

不自由を知って、自由がわかった
課題:当たり前を、一度手放した
38歳のとき、めぐみさんはくも膜下出血で倒れます。当時は経営者の秘書として責任ある仕事に就き、収入もしっかりと稼いでいて、外から見れば順調だった日々。けれど、この出来事をきっかけに、地位も、人とのつながりも、お金も、これまで当たり前だと思っていたものを、一度手放すことになりました。
人生でいちばん「不自由」を味わった経験だった、とめぐみさんは振り返ります。そして後に、こうも思うようになったと言います。「どう見られるか」ばかりを追いかけてきた自分に、体が「もう、本当の自分ではない姿を追いかけるのはやめなさい」と、教えてくれたのかもしれない、と。
めぐみさんの決断:「私は本当は誰なのか」を問い始める
けれど、不自由だったからこそ、自分がどれだけ自由だったのかがわかる。その体験を重ねる中で、めぐみさんは初めて、こう問い始めます。「自分は本当は誰なのか。何を感じ、何をしにここへ来たのか」。それまで一度も、立ち止まって考えたことのなかった問いでした。
本質:折り返し地点は、問い直しのタイミング
人生100年時代。40代・50代は、まだ第2、第3の人生が続く「一つの区切り」です。今までの頑張り方が通用しなくなり、人生を見つめ直す人が増えるのも、この時期。めぐみさんにとって、その入り口が、あの経験だったのです。あなたにとっての「立ち止まるタイミング」も、案外もうすぐそこに来ているのかもしれません。

価値観を知った日、過去がまるごと肯定された
「私は本当は誰なのか」──その問いは、めぐみさんをさらに昔の記憶へと連れ戻していきます。
課題:「なんで私ばっかり」という、長年の問い
めぐみさんは、幼い頃から小児喘息やアトピーを抱え、ステロイドや点滴、入院が当たり前の日々を過ごしてきました。夜中に発作が出るため、家には吸入器もある。同世代が遊びに行く時間を、自分は病院で過ごす。「なんで私ばっかり、みんなみたいに健康になれないんだろう」。その欠落感を、ずっと抱えていました。(ご両親は、そのときできる最善を尽くしてくれていた、とめぐみさんは添えます。)
めぐみさんの転換点:自分の価値観が、言葉になった
転機は、自分が本当に大切にしているもの──価値観──が、はっきりと見えた瞬間でした。人生の目的まで、一気につながったと言います。
「あ、そうか。私、これで良かったんだ」。
不自由を、痛みを、望んでもいない経験を味わってきた。でもそれは、「自由とは何か」を、誰かに伝えるために必要だった。長年「貧乏くじ」だと思ってきたものが、まるごと肯定された瞬間でした。
本質:価値観は、痛みの裏側にある
私(北原)自身も、価値観の特定でブレイクした一人です。かつて、たどたどしい英語でDr.ディマティーニにインタビューをしながら、逆に自分の価値観を特定してもらう、という公開収録の場がありました。そこで私は、思わず泣いてしまったのです。「あ、私でいいんだ」と、初めて思えたから。
価値観とは、それだけ価値を感じるということは、裏側にそれだけの欠落があるということ。ポジティブとネガティブは、コインの裏表です。めぐみさんが幼い頃に抱えた欠落は、そのまま、彼女が人に届けられるものへと変わっていきました。あなたが長年抱えてきた「なんで私ばっかり」も、まだ気づいていないだけで、誰かに届けられる価値の種になり得ます。
軽やかさと、波の乗り方
課題:結果に、執着していた
かつてのめぐみさんは、「結果は絶対にこうでなければ」と生きていました。叶わなければ、自分を責める。「なんで私は才能がないんだろう」と。
めぐみさんの変化:結果ではなく、「今できること」へ
今は違います。結果そのものではなく、その結果のために「今できることを100%やる」ところへ、意識が移りました。やることをやったなら、叶っても叶わなくても、それでいい。すると、ふっと楽になった。
体の感覚も変わりました。頭のガチャガチャではなく、お腹やハートのあたり、首から下から立ち上がってくる声。それに沿って発する言葉は、軽やかで、無邪気で、重りがついていない。

本質:センターピンは立てて、ルートは委ねる
以前、福岡でご一緒したとき、めぐみさんが「行けたらいいな」と思っていた場所やしたかったことが、計画になかったのに次々と実現していく、という不思議な流れがありました。
秘密は、「行く」というセンターピンだけは立てて、そこへ至るルートは天に委ねる。でも、行けるように準備だけはちゃんとしておく。それは、受け取る準備ができている、ということでもありました。
自分の生き方が自分の軸に合ってくると、人生の流れと調和していく。LIFE MANDALAが大切にしている、もう一つのテーマです。センターピンだけ立てて、あとは委ねてみる──それだけで、日々の景色は変わっていきます。

あなたの人生の秩序「ライフマンダラ」で生きるために
「ありのままでいい」という言葉があります。私(北原)は、この言葉にもう一つの意味があると思っています。それは、「そのままで変わらなくていい」ではなく、ありのままのあなたは、本当はものすごくパワフルで、大きな可能性を秘めている、というメッセージ。
その可能性の種を、この人生で、この体で、どこまで咲かせてみるか。めぐみさんが、違和感の底から見つけたのは、その入り口でした。
めぐみさんは、こう言います。
「これで良かったんだ」

自分が本当に大切にしているものに気づくと、過去の痛みさえ、意味を変えていく。あなたの胸にある違和感は、もしかしたら、あなたを次の場所へ連れていく合図なのかもしれません。
(※体験の受け取り方や変化の現れ方には、個人差があります。)
