夫婦関係悪化「こんな人に変わってくれたら…」と思った時の心理アプローチ

夫婦関係悪化「こんな人に変わってくれたら…」と思った時の心理アプローチ

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松田真由|心を整え、人生に意味を見出す専門家
自己理解カウンセラー/ディマティーニ・メソッド公認ファシリテーター

「夫婦関係がうまくいかない…」と感じたことはありませんか?

「なんでわかってくれないんだろう」

「もっと家事を手伝ってくれたら…」

「どうして私の気持ちを理解してくれないの?」


そんな思いでため息をついた夜もあるかもしれません。

実は、こうした気持ちは多くの夫婦が経験している自然なこと。ですが、「相手を変えたい」と思う気持ちを少し手放すだけで、夫婦関係は驚くほど楽になることがあります。


今日は、なぜ夫婦関係がうまくいかなくなるのか、相手を変えようとする思いを手放したときにどんな変化が起こるのかをお伝えします。

 

 

すれ違う価値観と心理


では、なぜ夫婦関係がうまくいかなくなるのかを心理的背景とともに見てみましょう。



夫婦関係の溝を生む「価値観の違い」とその背景

 

夫婦関係で悩む時、心の奥で「私の考えの方が正しい」「相手が間違っている」と感じてしまうことがあります。これは悪いということではなく、人間として自然な感情です。

私たちは自分が大切にしている価値観を、相手も大切にするべきだと無意識に思ってしまうからです。

例えば、子育てを重視する妻と仕事を重視する夫がいたとします。妻は「父親なんだから子どもの面倒も見てよ」と感じ、夫は「家族のために一生懸命働いているのに、なぜ理解してくれないの?」と感じるかもしれません。

どちらも自分が大切にしている価値観に沿った行動をしているだけであり、そこには良いも悪いも本来はないのです。しかし、お互いの価値観の違いに気づけないことが、夫婦喧嘩やすれ違いの要因となるのです。

私自身も、子どもが生まれてからは「なぜ夫は子どものことにもっと積極的に関わってくれないんだろう」とよくイライラしていました。でも今振り返ってみると、夫には夫なりの家族への愛情表現があったのだと気づきます。私にとっては家族で過ごす時間や子どものことが一番大切でしたが、夫にとっては「家族を養うためにしっかり働くこと」が一番大切だったんです。


 

家でスマホを見て何もしてないように見えた時間も、実は翌日の仕事のためにリラックスして体調を整えているだけだったり。お互いがしている行動は、ただ私たちの「大切にしたいもの」の優先順位が違っていただけだったんですね。


 

「私が正しい」という思い込みが引き起こす関係性の悪化

 

「私が正しい」

「あの人が悪い」

「あの人が間違っている」

そんな気持ちが心に浮かんだ時は、実は「ちょっと立ち止まってみて」という大切なサインかもしれません。もしかすると、あなたは無意識のうちに相手を見下し、「タテの関係(上下関係)」になっている可能性があります。

タテの関係になると、相手に圧をかけるような態度が強まり、相手も反発しやすくなります。まずは、そんな自分に気づけることが、関係改善の第一歩になります。

 

相手への「期待」が夫婦関係にもたらすストレスの正体

 

私たちは本能的に「自分は変わりたくない」と考えています。なぜなら、「自分は正しいから変わらなくてもいい」という無意識の思い込みがあるからです。

 

 

しかし、相手を変えたいと思う背後には、必ず「こうなってほしい」という理想や願いがあります。そして現実には、他の人をコントロールすることはできません。だからこそ、期待していた分だけ失望も大きくなり、イライラやモヤモヤが生まれ、つい感情的になってしまうのです。

 

 

ステップ1:まずは「自分との対話」で本音を見つける

 

相手を変えようとする気持ちを手放すために、まずは自分の心の声にじっくりと耳を傾けてみましょう。

 ・今、私は何にイライラしているんだろう?

 ・このイライラの奥には、どんな気持ちが隠れているのかな?

 ・本当は、相手にどんなことを期待していたんだろう?

こんな風に、優しく自分に問いかけてみてください。答えを急ぐ必要はありません。ただ、自分の本音に気づいてあげることで、本当に自分が望んでいることに気づけるようになるのです。

 

ステップ2:本当の願望から「自分にできること」を見つける

 

イライラやモヤモヤの奥には、「こうなりたい」という理想の姿があります。たとえば、夫に話を聞いてくれなくてモヤモヤしたときには、「夫に話を聞いてもらいたい」という理想があるのかもしれません。

その理想に近づくために、自分でコントロールできる「考え方」「決断」「行動」に意識を向けて、具体的に何ができるかを考えてみましょう。

 

 

例えば、「夫に話を聞いてもらいたい」という願いがあるなら、

 ・「少し話を聞いてもらいたいんだけど、今大丈夫かな?」のように、相手に確認ができる形で伝えてみる

 ・夫が話を聞いてくれた時に、『ありがとう』と感謝を伝える

 ・夫の話も、まずは最後まで聞くように意識する

など、小さな一歩からで構いません。建設的で協力的な解決策を考えることで、新たな選択肢が見つかることもあります。それが、相手を変えようとする気持ちを手放すための大切な一歩です。

 


では実際に、相手を変えようとするのをやめるとどのような変化があるのかを見てみましょう。


①ストレスが減る

 

相手に期待したり、変えようとしなくなることで、イライラや落胆が減り、精神的にも楽になります。

 

②関係性が穏やかになる

 

相手を変えようとせず、相手との違いを許容することで、ケンカや衝突が減り、平和で温かい関係が築けます。

 

③自分自身を大切にできる

 

相手の行動や態度を変えようとするのをやめると、「相手は相手、自分は自分」という境界線がはっきりします。

その結果、自分の感情や行動に責任を持ちやすくなり、自分の心身のケアに意識が向きやすくなります。

 

 

 

体験談|「鏡の法則」で見つけた夫婦関係改善のヒント

 

私自身、10年以上前は夫が話を聞いてくれないと思ってストレスを感じていました。ですがあるとき、夫の話を聞いていない自分がいることに気がついたのです。

当時、「鏡の法則」は知っていたため、私は夫と同じことをしていたのだととても大きな衝撃を受けました。それまで「夫が悪い」という見方をしていましたが、私も同じことをしていたのだと衝撃を受けたことで、夫の話を聞くことを意識してするようになりました。

それにより、夫は私の話を聞いてくれるようになり、夫婦関係はとても良好になったのです。

これは、相手を変えようとするのをやめて、自分自身を見つめ直すことで起こった変化でした。相手の行動にイライラしている時こそ、実は自分も同じことをしている可能性があるのだと気づけたのです。

それ以来、私は自分と向き合う大切さを身をもって実感したのです。

 

まとめ|夫婦関係の改善は相手を変えることではなく自分と向き合うことから

 

夫婦関係がうまくいかないと感じるとき、私たちはつい「相手が変わってくれたらいいのに」と思ってしまいます。ですが、夫婦関係の改善は、相手を変えることではなく、自分の考え方や行動に意識を向けることから始まります。

相手の価値観や行動を受け入れ、自分の本当の願いや感情に気づくことで、ストレスや夫婦喧嘩は自然と減り、穏やかで温かい関係が築けるようになります。

ぜひ、今夜5分だけでも自分の心の声に耳を澄ませてみてください。

完璧を目指す必要はありません。小さな気づきや行動の変化が、夫婦関係をより良くする大きな一歩になります。ぜひ、今日から自分自身との対話を始め、夫婦関係の改善に向けて一歩を踏み出してみてください。


 

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松田真由|心を整え、人生に意味を見出す専門家
自己理解カウンセラー/ディマティーニ・メソッド公認ファシリテーター

幼い頃から相手の気持ちに敏感で、自分自身の感情や欲求がわからない—— そんなHSP気質ゆえの生きづらさを長年抱えてきました。自己理解と人間関係の葛藤に悩みながら「自分はなぜ生きているのか?」という問いを探求する中で、 ディマティーニ・メソッドと出会い、人生に確かな意味と手応えを感じられるように。 現在は心理カウンセラー/ディマティーニ・メソッドファシリテーターとして、自己理解を深めたい方や、 職場・家庭での人間関係に悩む方を対象に、問題の本質にアプローチしながら「自分らしく生きる力」を引き出すサポートを行っています。 心の仕組みを丁寧にひも解きながら、変化を恐れずに前進したい方に寄り添います。

公式ウェブサイト:

https://counseling-room-mayu.com/

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