コラムニスト
松田真由|心を整え、人生に意味を見出す専門家
自己理解カウンセラー/ディマティーニ・メソッド公認ファシリテーター
日々の生活の中で、ふとした瞬間に思い出す過去の出来事。
たとえば――
・父が怒鳴ったこと
・母がため息をついたこと
・上司がみんなの前でミスを指摘したこと
どれも、そのときの自分にとっては、とても嫌な気持ちになる体験だったかもしれません。
「もしあのとき、あんなことがなければ…」
「もっと愛されたかった」
といった思いが、いつも心のどこかに残っていませんか?
私は、ディマティーニ・メソッドのファシリテーターとして、多くの方の人生の気づきをサポートしてきました。この記事では、私自身が過去の出来事に対する「認識」を変えられた実体験をもとに、あなたの人生を根底から変える方法をお伝えします。
過去は変えられないは本当?認識を変えて人生を紐解く

出来事そのものよりも「意味づけ」が私たちを苦しめている現実
「過去は変えられない」とよく言われます。
確かに、起きてしまった出来事を変えることはできません。
ですが、私はディマティーニ・メソッドを通して、「出来事そのものは変えられなくても、出来事に対する“認識”は変えられる」ということを、あらためて深く実感することができたのです。
なぜなら、苦しみの根源は、出来事そのものではなく、その出来事を「どう捉えたか」(認識・意味づけ)によって生まれるからです。
その認識が、心のクセや行動パターン、他者との関係に影響を与えているのです。
出来事の意味はなぜ変わるのか?その「認識の仕組み」
どんなに辛い出来事にも、必ずプラス面とマイナス面が同時に存在するのが、この世界の仕組みです。
私たちは、出来事の「マイナス面」(影)だけを見ているときに、ネガティブな感情に支配されます。これは、天秤の片側だけを見て「こちら側しかない」と思い込んでいる状態です。
ですが、出来事に隠されたプラス面とマイナス面が全く同じだけあると気づきバランスがとれた時、一気に視野が広がり、心が愛と感謝に包まれるのです。
これが、出来事の意味がなぜ変わるのか、という疑問への答えであり、人生を紐解く鍵となります。
もし「認識の仕組み」に興味を持たれた方は、
私たちが提供している【ディマティーニ・メソッドとは?】をご覧ください。
認識が変わると、人生に確信が持てる理由(実体験)

ここからは、私がこの認識の仕組みを適用し、人生に確信を持てるようになった実体験をお伝えします。
父の言葉が「自立」というギフトだったと気づいた
私がその出来事を経験したのは、小学4年生のある日の夕食時でした。父がふと私に言ったひとこと。
その言葉は、当時の私にとっては心に重たくのしかかり、「私って父にとっては大事な存在じゃないのかな」と感じました。
それ以来、私は父に対して距離を置くようになりました。
ですが、ディマティーニ・メソッドを使ってその出来事と向き合ったとき、私は気づきました。
あの父の言葉があったからこそ、私は自立という道を選び、働く楽しさや自分の興味に素直に挑戦する力を得ることができたのです。
父にどう思われるかを気にせず、管理職の仕事や個人事業主という道を選べたのも、父の示したことがもたらした大きなギフトでした。
父との距離があったからこそ得られた夫婦関係修復のギフト
そして一番の大きな気づきは、今の夫婦関係を築けたことが父の言葉のおかげだったと気づけたことでした。
私たちは、結婚して10年くらいの頃に夫婦関係の危機を迎えていました。
結婚当初から、私は「実家に帰る」という選択肢がありませんでした。父との距離を感じていたこともあり、実家に泊まる、という選択肢が頭になかったのです。
ですが、この時ばかりは本気で実家に帰りたいと思いましたが、帰りませんでした。
だからこそ、夫を避けずに正面から向き合い、話を続けたことで分かり合え、そこから夫婦仲は激変し、今の仲のいい関係性をつくることができたのです。
父が示したことが、実は私にとって「かけがえのない家族を作ること」に必要だったと気づいた瞬間、私は号泣しました。
過去の出来事を一方的な視点で捉えるのではなく、反対のプラス、つまりは「私たちにとっての意味」を見出すことで、人生は根底から変わるのだと実感したのです。
過去に縛られない。「今ここ」の自分に戻るための意味の見出し方
出来事そのものは、私たちは変えられません。けれど、その出来事がもたらしたプラスを自分で見ることはできるのです。
「あの人が◯◯をしてくれたからこそ何が得られただろう」「何を学べただろう」という視点に立てるようになると、過去の出来事に対する視点が変わり、私たちは「今ここ」に、静かで揺るぎない自分自身として立つことができます。
それは、過去や未来に引っ張られないニュートラルな心の状態で、本来の自分──すでに内側にある力や愛とつながる感覚なのかもしれません。
まとめ|出来事の意味を見出せると、私たちは自分の人生の主人公になれる
私たちは、過去の出来事そのものではなく、その出来事を“どのように認識したか”に、知らず知らずのうちにうちに縛られて生きているのかもしれません。
でも、これまでとは違った視点から出来事を見ることで、これまで気がつかなかった意味に気づくことができるのです。
そしてそれは、「今の自分」によっていつからでも見出すことができるのです。
• 「父のあの言葉があったおかげで、私は働くことが楽しいと思えた」
• 「父が重荷を背負わしてくれたからこそ、大切な人と本気で向き合えた」
そんなふうに“意味”を見出せた瞬間、人生が静かに、でも確実に変わっていくのです。
これまでの出来事に、新しい意味を見出せたとき、私たちは自分の人生に、より深い愛と確信をもって向き合えるようになります。
あなたも出来事をニュートラルな視点から見て、これまでとは違った意味を見出してみませんか?
松田真由|心を整え、人生に意味を見出す専門家
自己理解カウンセラー/ディマティーニ・メソッド公認ファシリテーター
幼い頃から相手の気持ちに敏感で、自分自身の感情や欲求がわからない—— そんなHSP気質ゆえの生きづらさを長年抱えてきました。自己理解と人間関係の葛藤に悩みながら「自分はなぜ生きているのか?」という問いを探求する中で、 ディマティーニ・メソッドと出会い、人生に確かな意味と手応えを感じられるように。 現在は心理カウンセラー/ディマティーニ・メソッドファシリテーターとして、自己理解を深めたい方や、 職場・家庭での人間関係に悩む方を対象に、問題の本質にアプローチしながら「自分らしく生きる力」を引き出すサポートを行っています。 心の仕組みを丁寧にひも解きながら、変化を恐れずに前進したい方に寄り添います。
公式ウェブサイト:
https://counseling-room-mayu.com/


