コラムニスト
佐藤恵里| 価値観から生き方を整える総合診療医
内科医/バリューファクター・ファシリテーター/ディマティーニ・メソッド・ファシリテーター
陰陽五行思想をヒントに、“内なる気候”を調える
◆ こんなことありませんか?
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やりたいこと、やるべきことがあるのに、体調がついてこない
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季節の変わり目になると、頭痛・だるさ・胃腸の不調が出る
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今年は暑くなるのが早く、もう夏バテ気味…
30〜40代は仕事も家庭も忙しく、やりたいことはたくさんあるのに、自分のことが後回しになりがち。
でも土台が揺らぐと、「頑張りたいのに動けない」という焦りとモヤモヤだけが積み重なっていきます。
今年の夏は、ただの“夏バテ対策”ではなく
陰陽五行思想をヒントに、身体と気持ちを調える視点を持ってみませんか?

陰陽五行思想では、自然界のあらゆるものが「木・火・土・金・水」の5つの要素=五行で構成されていると考えます。医学の世界では、「東洋医学」の考えの基になっている概念でもあります。
季節の移ろいも、私たちの身体や心と、実は深くつながっているのです。
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梅雨:湿気で“土”の氣が過剰 → 胃腸の不調・だるさ・重さが出る
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夏:熱と発散の“火”の氣が強くなり、気力が空回りしやすい
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同時に“水”の氣を消耗しやすい
このように、「外の気候」と「内なる氣」が連動して変化するというのが、陰陽五行の捉え方です。
だからこそ、季節の氣に合わせて、内側を日々調える習慣を持つことが大切なのです。
私の体験:何もしたくなかった夏が、“楽しめる季節”に変わった
私自身、以前は梅雨〜夏がとにかく苦手でした。
Before:
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極力家から出たくない
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食欲もない、何かしたい気持ちだけが空回り
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「面倒で動けない自分」が恥ずかしく、イライラしてしまう
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休日はエアコンの効いた部屋でただダラダラと寝て過ごす
(なのに疲れは取れない。片頭痛も頻繁…)
そんな時、陰陽五行の考え方を取り入れ、「氣を調える」セルフケアを少しずつ実践してみました。
After:
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友人と会う、ライブやフェスに参加するなど、外出を楽しめるように
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暑さや湿気を“避ける”だけでなく、“どう快適に過ごすか”に目を向けられるように
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仕事・遊び・休息のメリハリがつき、どの自分も満たされている
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片頭痛の頻度が減り、強さも和らぎ、寝込むことが減った
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季節の変化に先回りして、セルフケアを取り入れられるようになった
無理をしたわけではありません。
ただ、「季節とともに調える」という視点をもって、小さな習慣を重ねただけでした。
それだけで、身体の芯からの回復力が上がり、心にも落ち着きや余裕が生まれたと感じるようになりました。
3つの氣を調える カラダと心のセルフケア

① 水の氣を満たす
―― 安心感・忍耐力・継続力・地に足の着いた感覚を育てる
夏は「火の氣」が主役の季節。
また、梅雨の湿気=土の氣の過剰が、水の氣を“削って”しまいます。
水の氣が削られると、夏の「火の氣」が暴走し、羽目を外してしまったり、疲れやすくなってしまったりすることも。
水の氣は、生命力・回復力・忍耐力などの土台。安心感や忍耐力、落ち着きも、水の氣が充実することで育まれます。
ここが不足すると、心がそわそわし、体力も落ち、身体の芯が抜けたような不安定さに。特に下半身の安定感がなくなり、心身ともにいわゆる地に足がつかない状態になってしまいます。
▷ 日常でできるケア
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朝のお味噌汁を1杯
→ 水分とミネラル(塩味)で水の氣を潤し、熱中症予防にも。
→ じっくりコトコトと火を入れると、水の氣をより補える。 -
耳と腰をじんわり温める
→ 湯船に浸かりながら、耳や腰を両手でやさしく覆う。 -
十分な睡眠をとる
→ 水の氣は「冬」「夜」に相当します。満たすには十分な休息が必要。夜更かしはNG。
▷ 心の変化
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落ち着きが生まれ、焦らずに行動できる
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地に足がつき、「続ける力」が育つ
② 火の氣を調える
―― 熱を冷まし、感情の衝動をやさしくなだらかに
火の氣は“喜び・情熱・発信”のエネルギー。
高まりすぎると、イライラ、興奮、不眠、軽率な言動につながります。
▷ 日常でできるケア
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苦味のある野菜をとる(ゴーヤ、ピーマン、小松菜、緑茶)
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「発散・発信する」場をもつ(カラオケ・運動・SNS投稿など)
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大の字になって寝転ぶ
▷ 心の変化
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自分を表現しながらも、言動のバランスがとれる
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衝動的ではなく、一歩留まる冷静さを持てる
③ 土の氣を調える
―― 季節の移ろいに左右されず、自分の軸をととのえる
土の氣は“季節の変わり目=土用”を司ります。
梅雨の時期は特に、湿気によって土の氣が過剰になり、胃腸の不調や気分の重さにつながります。
また、「まわりの目を気にして自分を抑える」傾向も、土の氣のアンバランスからくるものです。
▷ 日常でできるケア
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甘いものを控えめにする(土の氣の過剰を防ぐ)
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こめかみにやさしく手当てする(胃経にアプローチ)
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太もも前面のストレッチ(お腹を張らず、やさしく伸ばす)
▷ 心の変化
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他人の評価ではなく、自分のリズムで選択できるようになる
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人に合わせすぎて疲れる…というパターンを手放せる
まとめ:氣を調えると、季節の変化に負けない身体が育つ
「自然に合わせて、自分も調える」。
この発想は、一時的な対症療法ではなく、1年を通じてしなやかに変化に対応できる身体づくりにつながります。
夏バテや不調のケアとしてだけでなく、
あなたが本来持っている“内なるリズム”を感じ取り、育てていくチャンスとして
この夏、氣のケアを始めてみませんか?
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コラムニスト
佐藤恵里| 価値観から生き方を整える総合診療医
内科医/バリューファクター・ファシリテーター/ディマティーニ・メソッド・ファシリテーター
内科医として、症状だけでなく心や生活背景まで含めて多角的に診る「総合診療」の経験を活かし、「なぜこんなに頑張っているのに、満たされないのか」と悩む方の本質に寄り添うセッションを提供。
自身も「好きで選んだ道なのに燃え尽きた」経験から人間行動学に出会い、ディマティーニ・メソッド/バリューファクター両ファシリテーター資格を取得。
価値観や使命を明確にする論理的思考と、共感力を併せ持ち、表面的な悩みだけでなく人生全体に向き合うセッションが定評。現在は「本当の自分の価値観」に気づき、自分らしく生きたいと願う方を対象に、医療・心理・行動科学を融合したサポートを行っている。