人の言葉に傷つきやすいあなたへ 本当の強さと優しさにつながる「一つの問い」

人の言葉に傷つきやすいあなたへ 本当の強さと優しさにつながる「一つの問い」

コラムニスト

藤井千恵| 未来が輝く瞬間を一緒に描くビジョンコーチ
マンダラコーチ


「今日も、また胸がキュッとした」


職場の慌ただしい時間帯に、

上司から少し強い口調で指示を受けた、あの瞬間。

私はいつも胸の奥が、キュッと縮むように苦しくなっていました。


頭の中が真っ白になって、

「あ…私、またやってしまった…」

「今日も迷惑かけたのかな…」

そんな言葉がぐるぐると回り始めるのです。


表面では何事もなかったように手を動かしながら、

内側では、心が一気に不安でいっぱいになっていました。


家に帰ってからも、その場面が何度も何度も頭に浮かび、

眠る直前まで心がざわついていることもありました。

仕事の疲れというより、

人の態度に揺さぶられた心の疲れのほうが、ずっと大きく感じられていのです。

 

「前にも言ったよね?」という言葉に「私が悪い」と自分を責めてしまった


 

あのとき私の中で起きていたのは、こんな反応でした。

・怒らせないようにしなきゃ
・私は迷惑をかけたんだ
・ちゃんとしなきゃ、完璧にやらなきゃ

という焦り。


「さっきも言ったよね?」

「ちゃんと聞いてる?」

「もうやらなくていいよ」

まるで、相手の一言で
「自分の価値」そのものが揺らいでしまったような感覚。

 

冷静に考えれば、
その人も忙しかっただけかもしれないし、
その日の心境が荒れていただけかもしれません。

そう頭では分かっていても、
心は勝手に“自分を責める方向”へと走っていきました。

 

・相手の機嫌を自分の責任だと感じてしまう
・空気を悪くしたのは自分だと思ってしまう
・「私はダメだ」とすぐに結論づけてしまう

とても優しく、責任感の強い人ほど、
無意識にこうした反応をしてしまいます。

 

なぜ、あんなにショックだったのか

 

私が実際にノートで辿った「振り返りのプロセス」


 

その日も、家に帰ってからずっと気持ちがざわついていました。

「もう終わったことなのに」
「気にしすぎだよね」

そう思おうとしても、胸の奥の落ち着かなさは消えませんでした。

 

そこで私は、ただ落ち込むのではなく、
ジャーナリングを実践するために、ノートを開きました。

そして起きた出来事に対する自分の反応を、正直に書きました。

・胸がギュッと縮んだ

・頭が真っ白になった

・「また迷惑をかけた」と思った

・その場にいづらくなった

 

すると、少しずつ見えてきたのです。

私は、目の前の出来事そのものよりも、
「拒絶された」と感じた“感覚”に強く反応していたのかもしれない。

 

「いちばん恐れていたもの」は何だったのか

 

さらに問いを深めていきます。

・私は、何をそんなに恐れていたのだろう?
・もし本当に拒絶されたとしたら、私は「何を失う」と感じていたのだろう?

 

その問いの先に、ようやく本音が浮かび上がってきました。

「私は、ひとりになるのが怖かった」
「ここに居場所がなくなるのが、怖かった」

 

私がいちばんショックを受けていた理由は、
「怒られたこと」でもなく、
「ミスをしたこと」でもなく、

“孤立してしまうかもしれない”

という恐れだったのだと、
そのとき初めて、はっきり自覚できたのです。

 

それまでの私は、
ただ「傷ついた」「つらかった」と感じるだけで、
なぜそんなに苦しいのかを、深く見ようとしていませんでした。

でもこうして、
ノートの上で丁寧にたどっていくことで、
私はようやく、自分の心の奥にあった
「孤立への恐怖」に触れることができたのです。

 

今の出来事ではなく、過去の記憶に反応していたと気づくまで

 

 

それからも私はセルフマスタリーの学びを通して、
「私は、相手の“どんな言動”に、いちばん強く反応しているのだろう?」
と、出来事を丁寧に振り返っていきました。

 

・どんな言い方だったのか
・どんな表情だったのか
・その瞬間、体のどこが反応したのか
・その直後、頭の中にどんな言葉が浮かんだのか

感情を判断せずに、ただ「事実」として書き出していきました。

 

すると、ある共通点に気づいたのです。

私は、
強い口調で指示されること
・理由もなく一方的に否定されること
・「あなたは間違っている」と突きつけられるような態度
に、とくに強く反応していました。

 

さらに深く見つめていくうちに、胸の奥から、
懐かしい苦しさが浮かび上がってきました。

 

これ、昔も感じていた気持ちだ。

 

子どもの頃、強い口調の父親に逆らえなかったとき、

「怒らせないようにしなきゃ」

「自分の気持ちを言うと危ない」

「黙って従う方が安全」

そんな信念が、いつの間にか育っていたのです。


私はようやく気づきました。

私は、今目の前にいる相手に傷ついていたのではなく、
その言動を“きっかけ”にして、
過去に両親から受けていた同じ種類の痛みに、繰り返し触れていただけだったことに。

 

職場の出来事は、
「新しい傷」だと思っていたけれど、
実はずっと奥に眠っていた
“癒やされていない過去の感情”が、反応していただけだったのです。

 

“繰り返される苦しさ”が教えてくれること

 

そして、この反応は今回が初めてではありませんでした。

振り返ると、人生のさまざまな場面で、
形を変えながら、何度も何度も
「同じ種類の苦しさ」が繰り返し現れていました。

 

・学校で
・職場で
・人間関係の中で

そのたびに私は、
「また私が悪かったんだ」
「また私がダメだったんだ」
と、自分を責め続けてきたのです。

 

でも内面を観察することを繰り返すうちに、
少しずつ、はっきりとしてきました。

 

私は“今の相手”に傷ついていたのではなく、
“過去に傷ついたままの自分”を、何度も思い出していただけだった。

この気づきが訪れたとき、
胸の奥にずっと居座っていた重たい塊が、
静かにほどけていくような感覚がありました。

 

「私は、今の出来事を通して、
過去の自分を何度も救おうとしていたのかもしれない」

そう思えたとき、
目の前の相手への怒りや恐れが、
不思議なほど和らいでいったのです。

 

反応する自分を超えたときに見えてきた世界

 

 

私が体験した変化

 

内観を続けていくうちに、

「相手の言葉」に反応していた時間が、

「自分の成長を感じる時間」に変わっていきました。


当時は逆らえなかったけれど、

今「どう反応するか」を自分で選べるようになったのです。

すると自然と、怖い相手にも優しく接したいという思いが

生まれるようになっていきました。


昔の私は、

人を傷つける人に優しくしている人を見ると、

「どうしてそんなことするの?」「我慢しなくていいのに」と感じていました。

「文句を言わない=我慢している」「強く言い返す=自分を守っている」

といった二択の中でしか見えなかったのです。

それは自分勝手な父に文句を言わない母が、弱いと思っていたからでした。


その奥には、母を守れなかった悔しさや、

自分もいつか同じように傷つけられるかもしれない怖さが

潜んでいたのかもしれません。

当時の私は、“優しさ”と“弱さ”を混同していたのです。

 

でも、人生を重ねていく中で少しずつ理解できました。

本当の優しさは、強さとつながっているということに。

 

 

相手の機嫌ではなく、自分の軸で選べるようになる

 

相手を責める代わりに、

「私はどう在りたいか」を選び直すこと。

それは“従う弱さ”ではなく、“意識的な選択”です。


怖い相手に優しくすることは、
相手の行動を肯定することではなく、
自分の恐れを超えること

 

優しさを“自分から選べる”ようになると、

たとえ怖い相手の前でも、自分の中心に戻れるようになります。

 

  • 相手の機嫌ではなく、自分の軸で行動できる私

  • たとえ嫌われても、自分を誇れる私

こうした「ありたい姿」は、心の羅針盤になります。

 

優しさは「相手のため」ではなく、

「自分のあり方を守るため」に使える力。

怒りや拒絶ではなく、
「私はこう在りたい」と選べる強さが、
優しさの本質なのだと、今は感じています。

 

人間関係は、試練ではなく“自己理解の扉”

 

人間関係の悩みは、実は

「自分をもっと知るための入り口」でもあります。


人を変えなくても、自分の内側が変わると、

関係の見え方は自然と変わっていきました。


毎日の人間関係が“耐えるもの”から“自分を育ててくれる場”へと

少しずつ変わっていったのです。

「内側の整え方」を知ることが、ほんとうの人間関係の癒しになります。

 

 

おわりに:安心して働く力は、すでにあなたの中にある

 

人間関係の苦しさは、

「相手の言葉」よりも「それをどう受け取っているか」に左右されます。


もし今、

・人との距離感に疲れている

・相手の言葉にいちいち心が揺れる

・人間関係のストレスで仕事が楽しめない

そんな思いがあるなら、

「自分の心の整え方」を知るタイミングなのかもしれません。

「安心して働く」というのは、

まわりがいつも優しくしてくれることではなく、

どんな状況でも、自分を安心させてあげられる力を持つこと


たとえ誰かの言葉が冷たくても、

あなたの中にある“あたたかい場所”を感じられたら、

職場で過ごす時間は少しずつやさしく変わっていきますよ。






コラムニスト

藤井千恵

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忙しい日常を送りながらも「自分らしさ」を大切にしたい女性に向けて、理想の未来を実現するために必要なサポートを提供しています。女性として多くの役割をこなしながらも、ご自身の理想を描き、それに向かって一歩ずつ進む方法を実践的に伝えることが得意です。

ご自身の感情と向き合い、心の整理を通じて、より豊かな時間と穏やかな心を手に入れるためのレッスンを提供しています。レッスンでは、単なるアドバイスにとどまらず、受講生一人ひとりが抱える課題に寄り添い、共に解決策を見つけ出すことに重点を置いています。

「理想の未来を描き、今を変える」をテーマに、受講生が自分のペースで無理なく前進できる進め方が特徴です。温かく深い洞察力で多くの女性に寄り添い、心の葛藤を解消しながら理想の未来に向かって進む力を引き出せるようにしていますので、多忙な日々を送る方々に安心感を持っていただけます。ご自身の理想に近づき、心の余裕を取り戻したい方は、お気軽にコンタクトください。

公式ウェブサイト:

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